インフィニティヘアクリニック静岡院
2025年7月21日 14:18
こんにちは!
インフィニティヘアクリニック静岡院です。
今回は、韓国の有名な植毛外科医であるキム・ムンギュ先生がご自身のクリニックを開業したとのことで、クリニックを見学させていただく貴重な機会がありましたので、ご報告させていただきます。
キム・ムンギュ先生は、これまで慶北大学病院の植毛センターで長年にわたりご活躍され、韓国国内でも高い技術と実績を誇る植毛専門医です。
その先生が新たに開業されたクリニックを見学する機会をいただき、実際に現地でFUT手術を拝見し、また先生のご懇意により手術の一部に参加させて頂きました。
クリニックは非常に広々としており、スタッフの皆さんもFUT手術に精通されているため、手術中の動きに無駄がなく、連携の取れた素晴らしいチーム医療が印象的でした。またFUE手術と比べると必要とされるスタッフ数も多く、全てのスタッフが高いスキルをもっているのはさすが先生!
スタッフ教育というものも大切な業務だと再認識致しました。
当院では現在、FUE(Follicular Unit Extraction)法による自毛植毛を採用しております。
FUEは、ドナー部分に目立つ線状の傷が残らず、患者様への身体的な負担が少ないという利点があるため、近年の日本では主流となっている方法です。
一方で、今回見学したFUT(Follicular Unit Transplantation)法には、以下のようなメリットもあります:
一方頭皮が硬く可動性が悪い場合は、縫合不全等を引き起こす可能性があり、術前に適応をしっかりと確認することが重要です。キム先生も頭皮が硬い患者様にはFUTは勧めず、FUEを選択されるとのことでした。
この日の手術では、約2,700グラフトの移植が行われていました。
私も一部の手術に参加させていただき、先生の技術を間近で学ぶことができたのは大変貴重な経験でした。
縫合を見ると、予想以上にテンションが少なく、縫っている時からきれいな傷跡になるのだろうなと想像が出来ました。
先生の手術見学は何度かさせて頂ていますが、通しで見たのは実は今回が初めてでした。採取は1時間ほどで終わり、休憩時間となりました。
少しの休憩かと思ったら、患者様は昼食に行かれると!
日本ではFUEを行う場合、うつ伏せの時間が長くなることから、鎮静剤を使用しながら手術することが多いです。
その影響でお昼ご飯は摂取しても消化の良いゼリー等としているクリニックが多いのでは無いでしょうか?
FUTは採取が1時間ほどですから、鎮静剤等は使用せずそのまま食事が摂取できるとの事でした。
切り取った帯状の皮膚を一つ一つグラフトに分けていく作業が2~3時間ほどかかるとのことで、その時間は患者様も休憩時間となります。
日本では「FUTは傷が目立つ」「古い手法」といった印象をお持ちの方もいらっしゃいますが、韓国では現在も一定数の患者様にFUTが選ばれています(とはいえ、韓国でもFUEの需要は増加傾向とのことですが。)
FUE・FUTのどちらが優れているというわけではなく、それぞれに適したケースや利点・欠点があります。
だからこそ、私たち医師が両方の手術を理解し、そのうえで患者様一人ひとりに合った最適な提案ができることが重要だと考えています。
今回の見学を通じて、自分自身の手術スキルを磨く機会にもなりましたし、何より開業医として世界で活躍されている先生の姿に大きな刺激を受けました。
先生はお人柄も素晴らしく、手術中に私が質問した事に対しても、一つ一つ丁寧に答えてくださいました。また私が手術した動画を一緒に見てくださり、より効率的な手の動かし方など、少しのTips、でもとても重要かつ自分では気づくのがなかなか難しく、それに気が付く事でより手術の精度が上がるような指摘をしてくださいます。ご自身が持っている知識、能力を余すこと無く伝えてくださる姿にはいつも感動してしまいます。
「またいつでもおいで。次は釜山の空港からの方が近いよ~。」とおっしゃって頂き、折を見てまた見学に伺えたらと思います。
診療終了後の弾丸で伺ったため、唯一の韓国らしい食事がこちらです。
ナッコプセという甘辛の煮込みです。(とても美味しかったです…。)
新たな知識を得た充実感と幸せな満腹感と共にホテルへと帰りました。
当院では引き続き、FUEによる低侵襲で自然な植毛をご提供するとともに、こうした学びを活かしながら、より高い技術・安心・信頼をお届けできるクリニックを目指してまいります。
当院はお悩みを表出する場所でありたいとの思いからカウンセリングを無料としております。無理な勧誘はございませんので、お気軽にご相談くださいませ。