インフィニティヘアクリニック静岡院
2025年5月13日 22:41
こんにちは!
インフィニティヘアクリニック静岡院です。
女性の薄毛でよく耳にするパントガールについて解説します!
パントガールはドイツのMerz Pharma社が開発した製品です。Merz社はドイツで起業してから110年以上にわたり革新、献身、信頼にインスパイアされ、人々がより良く見え、より良く感じ、より良く生きる手助けをするために製品開発をしている企業です。そのMerz社が女性のびまん性脱毛症に対し開発したのがパントガールとなります。
女性の薄毛(FAGA)に対してはまだ確立した治療法が少ない中、パントガールは含有する成分(チアミン・パントテン酸カルシウム・薬用酵母・シスチン)の有効性が研究で証明され、女性のびまん性脱毛症に対し広く処方されています。
以下はMerz社HPに記載のある内容の要約です。
Lenggらは健康な30名の女性を対象とした盲検臨床試験においてびまん性脱毛症治療効果を検討した。6か月の使用で成長期にある毛髪数が正常化し、毛髪に対する印象が改善した。
Buddesらは72名の患者を対象とした盲検臨床試験において治療群でわずか4か月で成長期にある毛髪数が増加した事を示した。
Thomas Bergnerによる他施設共同観察研究ではびまん性脱毛患者1194人と爪の成長障害患者642名が対象となり、87~90%の症例で医師と患者から「良好」「非常に良好」との製品評価が下された。治療により1日の抜け毛は正常レベル(80~100本)まで減少した。
上記記載から、髪の毛を作る重要な栄養素を含むとともにヘアサイクルを整え成長期を正常な期間に近づける作用があると言えそうです。
パントガール成分表に記載されている成分一覧です
それぞれの含有量と効果は以下の通りです
成分表の上から順に、チアミン・パントテン酸カルシウム・薬用酵母・L-シスチン・ケラチン・パラアミノ安息香酸、インジゴチン(着色料)
頭皮などの皮膚や粘膜の健康維持を助け、新しい毛細胞の成長を促進する。
糖質をエネルギーに変える代謝を促進し、筋肉や神経機能を正常に保つ。
ビタミンB5
毛髪・皮膚・神経組織を正常に保つ。
抗ストレスホルモンの合成をサポートし、ストレスによる脱毛の予防に効果的。
脂質や糖質、タンパク質の代謝にも関与し、パラアミノ安息香酸との併用で効果増強。
ビタミンB群、アミノ酸、酵素、ミネラルなどを豊富に含み、髪や皮膚の健康を支える。免疫力向上・疲労回復にも効果的。
アミノ酸の1種
ケラチンの主成分の一つであるアミノ酸。
毛髪・皮膚・爪の角質層をつくるタンパク質を含み、美白(シミ・そばかす)対策にも使用される。
毛髪の主成分(90%以上)でタンパク質の1種
硫黄を豊富に含み、育毛には不可欠。
毛髪以外にも爪や皮膚、筋肉組織にも関与する。
ビタミンの1種
葉酸の構成成分の一つでもあり、白髪予防に有効なビタミン。
髪のヘアサイクル正常化・結構促進・紫外線からの保護にも作用する。
パントガールは細胞代謝を活発にし、ヘアサイクルを整え、成長期を正常化することで細くなってしまった毛髪を太く健康に、ハリ・コシのある毛髪へと導きます。
また頭皮環境を整えることで育毛を促進します。
パントガールには、健康な髪を育てるために必要なビタミンB群・タンパク質・アミノ酸などの栄養素がバランスよく配合されており、食事では摂取しきれない髪に対する栄養素を効率よく摂取できる利点があります。
なおミノキシジル等に比べて効果がマイルドであるため、初期脱毛もマイルドだと思われます。しかし、ヘアサイクルを整える性質を持つ以上完全に起こらないとは言えません。
ここで重要なのは、初期脱毛は治療の効果が出ているサインだという事を忘れない事です。
内服は毎日朝・昼・夕食後、一回1カプセルです。
効果を実感し、継続していくのに量を減らしても良いかという質問を頂きます。本来は一日3カプセルで効果を得る製品となるため、維持期間に入っても中止するのではなく、一日1~2カプセルは内服を続けるべきでしょう。
パントガールの成分はビタミン、タンパク質やアミノ酸などサプリメントに近く、安全性は高いと言えますが、以下に挙げる副作用が起こる場合があります。副作用が認められた場合は、内服を中止し処方された病院にご相談ください。
臨床試験が行われていないため、12歳未満の子どもは使用できません。
スルホン酸アミド系の薬と併用するとパントガールに含まれるパントテン酸カルシウムの吸収が阻害されてしまいます。
スルホンアミド系は抗菌薬の一種で、火傷や膣炎、目の表在性感染症などに使用されています。ご自分の使用している抗菌薬が分からない方は医師に相談しましょう。
ただし、現時点では併用禁忌はありません。パントガールは、スルホンアミド系の薬を除いて、他の医薬品やビタミン剤との相互作用は確認されていないません。
妊娠している時に使用したい場合は、医師に必ず相談しましょう。
パントガールの成分にアレルギー経験がある場合も、アナフィラキシー・ショックなどを起こす恐れがあるため、医師に相談しましょう。
処方価格の相場としては9,000円~13,000円程度となっています。
個人輸入をしているサイトも見受けられますが、薬剤の個人輸入は健康被害のリスクが伴います。必ず病院で処方した製品を使用してください。
またオンラインよりは対面で相談出来るクリニックで処方した方が安心でしょう。
当院では¥9,000(税込み)/1か月での処方となります。
パントガールの効果は内服から3~6か月してから認められます。
焦らずに内服を続ける事が重要です。
内服を中止した場合、薄毛治療に対する効果が薄れる可能性があります。
維持療法に入ったとしても一日1~2カプセルの内服が推奨されます。
また成分的に長期間飲んだとしても特段問題になるような成分は認められません。
顔や体毛の成長期は非常に短いため産毛となります。パントガールが産毛の成長に与える顕著な効果は知られておらず、頭髪以外の部位が多毛になる事はないと言えるでしょう。
配合成分上、生殖機能に問題が出る事はありません。
これはフィナステリドやデュタステリドが男性ホルモンに作用するため、同じ薄毛治療のパントガールが誤解されたのではないかと思われます。
一日3カプセルで効果が出る事が研究で証明されています。
多く飲みすぎても排泄されるだけですので、用法容量を守って内服してください。
パントガールには水溶性のビタミンBが含まれており、体に吸収できない分は排泄されてしまうので、一日の中でパントガールの濃度が一定になるように均等に内服すべきでしょう
パントガールの成分はサプリメントに近く、男性が内服しても問題ありません。ただし、AGAは5αリダクターゼにより強力な脱毛ホルモンであるDHT(ジヒドロテストステロン)が作られるのが問題であり、パントガールのみではなく、AGA治療薬としてガイドラインで推奨されている薬との併用が望ましいでしょう。
パントガールは多くの女性の薄毛治療に効果を示し、内服薬のみならず、シャンプーやトニックと言った製品まで進化をしています。
こちらの製品については当院では取り扱いは無く、実際に製品の効能を見極めて取り扱いも検討していきたいと思います。
パントガールホームページより
パントガールは女性のびまん性脱毛症に対し、効果が認められる製品と言えます。ただし、効果は内服してから3~6か月程度で現れるため継続して内服する必要があります。
また現時点で重篤な副作用は認められず、配合成分(チアミン・パントテン酸カルシウム・薬用酵母・シスチン・ケラチン・パラアミノ安息香酸)はサプリメント的な成分であるため、長期に内服しても問題が無いとされています。
ただし12歳以下の方は臨床試験が行われていないため内服は不可とされています。また妊娠中の方や授乳中の方も医師に相談の上使用の可否を決定してください。
女性の薄毛治療に関しては、男性のAGAと比べてまだまだエビデンスの確立した薬剤が少ないというのが現状です。
またAGAと比べると原因も多岐に渡ります。
加齢、ホルモンバランスの問題、急激なダイエットやストレスに加え甲状腺疾患や薬剤性の薄毛の可能性もあります。
採血等でしっかりと鑑別を行ってから治療をする事が勧められます。
当院では外用薬、内服薬に加え既にエビデンスが確立しているLED療法や再生医療、植毛まで対応しています。
女性の薄毛はびまん性(全体的に起こる)事が多いため、広範囲の治療が必要となるケースが多いです。
どの治療法が良いかしっかりと見極める事が大切なため、対面での診察が重要になってきます。
女性医師が在籍していますので、安心してご相談いただけたらと思います。
しっかりと薄毛の知識を知って頂きたい、皆様のご不安や疑問点をカウンセラー・医師と共有したいためカウンセリングは無料となっております。
ご相談等もお気軽にDMにどうぞ!